2007年 04月 25日
初代・珪藻土の家 キッチンリフォームで若返り |
久々に以前設計させて頂いた珪藻土の家を訪ねた。今でこそ一般的になった珪藻土ですが、1994年の竣工当時、建材としての珪藻土は建築家の間でもあまり知られておらず、この現場で行なった実演見学会には50人を超える専門家達が集まり、熱い空気が漂っていました。
塗り終わって、生渇きの珪藻土の壁面に桐生砂を手づかみで投げ入れ、硬化を待ってワイヤーブラシで削りだす、といった新しい工法は大谷石の断面のように自然な風合いに仕上がり、注目を集めました。表札は仲間の鍛鉄工芸家 西田光男氏の手作りです。次回にはもっとすばらしい西田氏のダンロをご紹介します。
建物は一階に4台の駐車スペースを確保し、2階,3階部分を二世帯住宅として計画しています。
竣工当初はお母様の要望でキッチンの隣りに洗濯室を併設していましたが、今回は娘さんの希望を取り入れワンルームの広々としたキッチンにリフォームしました。このキッチンも建築家集団 若 建の仲間でもある、株式会社 東和の辺さんにお願いしました。以前はステンレスだったカウンターも人造大理石に取替え、大型シンクの下の引き出しはドイツ製の特殊金物のお陰で指一本で音もなく閉まり、高級感が漂います。同じメーカーで以前採用した私の自宅のキッチンでは普通のスライドレールだったのに、今ではこの金物が標準装備、システムキッチンも日々進歩しています!・・・・残念!
前面道路の向かい側の公園の植物を借景で楽しめるように小窓を配置し四季折々の変化を日常の暮らしの中で感じるように設計しました。(記事:浪崎)
by wakakenn
| 2007-04-25 18:51
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