2009年 12月 15日
金沢・五箇山・高岡の旅 その3.21世紀美術館 |
食後、21世紀美術館に向う。南へ行く大通りから城沿いの道に入って行くと石垣が見えて来た。
そして道の反対側には立派な神社もある。
やがてレンガ造りのなかなかいい感じの2階建ての建物が現れた。
後で調べたら石川近代文学館で、石川県ゆかりの文学者たちの資料が保存されているとのこと。もともとは旧制第四高等中学校の建物であった。1891年(明治24年)竣工、設計者は山口半六と久留正道となっている。重要文化財である。
21世紀美術館の東口に着く。
私(天野)は2月に東京土建で金沢城河北門の復元工事現場を見学したが、そのときはこの21世紀美術館は旅行スケジュールになかったので帰り際に有志で訪れた。時間がなかったので駆け足で見たために全部を見なかった。そのときの建物の印象が良かっただけに心残りだったので今回の旅行を提案した。
建物の設計は妹島和世(せじまかずよ)+西沢立衛(にしざわりゅうえ)/SANAA。
屋根の上にヤン・ファーブルの「雲を測る男」という金色の像が見えている。
ここからまた自然といくつかのグループに分かれて見て歩く。
正面の中庭にレアンドロのプールがある。作者はレアンドロ・エルリッヒ。のぞくと底に人がいることで有名になったプールだ。
こんな入り口近くなのに2月のときは見逃していた。ひょっとしたら冬だったので閉鎖していたのかもしれない。
このあと地下におりた際にプールの底にも入るのだがその写真を先に載せよう。
青く塗られた底の床は傾斜しており、入り口からだんだん高くなっていく。上から見ると人がだんだん浮かび上がってくるように見えるはずだが・・・そこまでは感じなかった。他人は思うようには動いてはくれない。
次ぎは前回私が最も気に入ったタレルの部屋へ行く。ジェームズ・タレルの作である。
四角い部屋へ入ると壁際が石のベンチになっている。
背もたれの壁は斜めになっていて座ると視線は自然に天井へ行く。そこには四角い穴が空いていて空が見えている。
何の変哲もないではないかと思うかもしれないが、この穴の縁に厚みがないことがこの穴を天井にはめ込まれた絵か映像のように錯覚させている。
ベンチに座って眺めていると雲がゆっくり移動していく。小さな鳥が一羽横切った。見ていて時の経つのを忘れてしまう。2月のときと同様に今回の若建の仲間たちにも好評だ。
さてここから建築の専門家の顔が覗き始める。この縁の薄さを実現するのは容易ではない。そして雨の日には雨だけが落ちてきて欲しい。屋根の水が落ちてきたら台無しである。隠し樋があるに違いない。だったらその水はどこに排水するの?それに天井に雨水が回った形跡がないと山崎さんが言う。ということはオダレがなくてはならない。しかしそれがあるとは思えないほど縁が薄い。
あーだこーだと議論は尽きない。結局この部分のディテールを図面で見てみたいということになった。
地下へ行くガイドレールがないエレベーターには皆興味津々。
その精度を出すのは大変だったろう。
この吹き抜けにも今日は作品が飾られている。
いままでのは無料で見られるエリアであるがチケットを買って入るエリアも見学することにした。一人1000円である。ただし65歳以上の私(天野)は800円だった。
展示は霧がたちこめたような部屋や光を使ったもの、その光に手をかざしても壁には光だけが投影され手の影は消えてしまっているなど面白さに時間が足りないほどだったが一緒に回っていた野口さんは兼六園の書院数奇屋を早くみたいらしく先を急いでいる。
とうとう他の人達の話題になった、壁に投影されたブラックホールのように見える黒い丸がある部屋を見落としたようだ。
その部屋はアニッシュ・カプーア作の「世界の起源」という部屋で常設されている。今度また来ようか。
(報告:天野)
そして道の反対側には立派な神社もある。
やがてレンガ造りのなかなかいい感じの2階建ての建物が現れた。
後で調べたら石川近代文学館で、石川県ゆかりの文学者たちの資料が保存されているとのこと。もともとは旧制第四高等中学校の建物であった。1891年(明治24年)竣工、設計者は山口半六と久留正道となっている。重要文化財である。
21世紀美術館の東口に着く。
私(天野)は2月に東京土建で金沢城河北門の復元工事現場を見学したが、そのときはこの21世紀美術館は旅行スケジュールになかったので帰り際に有志で訪れた。時間がなかったので駆け足で見たために全部を見なかった。そのときの建物の印象が良かっただけに心残りだったので今回の旅行を提案した。
建物の設計は妹島和世(せじまかずよ)+西沢立衛(にしざわりゅうえ)/SANAA。
屋根の上にヤン・ファーブルの「雲を測る男」という金色の像が見えている。
ここからまた自然といくつかのグループに分かれて見て歩く。
正面の中庭にレアンドロのプールがある。作者はレアンドロ・エルリッヒ。のぞくと底に人がいることで有名になったプールだ。
こんな入り口近くなのに2月のときは見逃していた。ひょっとしたら冬だったので閉鎖していたのかもしれない。
このあと地下におりた際にプールの底にも入るのだがその写真を先に載せよう。
青く塗られた底の床は傾斜しており、入り口からだんだん高くなっていく。上から見ると人がだんだん浮かび上がってくるように見えるはずだが・・・そこまでは感じなかった。他人は思うようには動いてはくれない。
次ぎは前回私が最も気に入ったタレルの部屋へ行く。ジェームズ・タレルの作である。
四角い部屋へ入ると壁際が石のベンチになっている。
背もたれの壁は斜めになっていて座ると視線は自然に天井へ行く。そこには四角い穴が空いていて空が見えている。
何の変哲もないではないかと思うかもしれないが、この穴の縁に厚みがないことがこの穴を天井にはめ込まれた絵か映像のように錯覚させている。
ベンチに座って眺めていると雲がゆっくり移動していく。小さな鳥が一羽横切った。見ていて時の経つのを忘れてしまう。2月のときと同様に今回の若建の仲間たちにも好評だ。
さてここから建築の専門家の顔が覗き始める。この縁の薄さを実現するのは容易ではない。そして雨の日には雨だけが落ちてきて欲しい。屋根の水が落ちてきたら台無しである。隠し樋があるに違いない。だったらその水はどこに排水するの?それに天井に雨水が回った形跡がないと山崎さんが言う。ということはオダレがなくてはならない。しかしそれがあるとは思えないほど縁が薄い。
あーだこーだと議論は尽きない。結局この部分のディテールを図面で見てみたいということになった。
地下へ行くガイドレールがないエレベーターには皆興味津々。
その精度を出すのは大変だったろう。
この吹き抜けにも今日は作品が飾られている。
いままでのは無料で見られるエリアであるがチケットを買って入るエリアも見学することにした。一人1000円である。ただし65歳以上の私(天野)は800円だった。
展示は霧がたちこめたような部屋や光を使ったもの、その光に手をかざしても壁には光だけが投影され手の影は消えてしまっているなど面白さに時間が足りないほどだったが一緒に回っていた野口さんは兼六園の書院数奇屋を早くみたいらしく先を急いでいる。
とうとう他の人達の話題になった、壁に投影されたブラックホールのように見える黒い丸がある部屋を見落としたようだ。
その部屋はアニッシュ・カプーア作の「世界の起源」という部屋で常設されている。今度また来ようか。
(報告:天野)
by wakakenn
| 2009-12-15 05:30