2011年 11月 19日
地震(自信)をもってお薦めします!「耐震+制振」のリニューアル工法 |
首都圏でも今後30年のうちに98%の確立で 直下型大地震の発生が懸念されています。古い木造家屋で耐震補強を考えてはいるものの、色々なメーカーから開発されている耐震補強技術の中でどんな補強方法が一番適しているか迷われている方も多いと思います。
以前にコンクリートの耐震補強のSPAC工法を取り上げましたが、今回は古い木造家屋で実施した「耐震+制振」のリニューアル工事の実例をご紹介します。
築後36年経過した木造在来工法で建てられた住宅の耐震及び制振補強の一例です。新築と違い構造補強といっても施工範囲には限界があります、そして耐震性能を高めると同時に安全に避難できるように色々なメーカーから商品開発された技術を総合的に判断し、その建物に一番適した工法で適材適所でバランスのとれた補強を考える必要がありました。
今回導入した補強工法のひとつはイーメタルのSDUという制振パネルを使用した耐震+制振工法です。耐震は建物の剛性を高め倒壊を防ぐ補強ですが、制震工法は揺れを軽減することが目的です、地震のエネルギーによって建物に加わった力を制振パネルがひずみながら力を吸収することで建物に与える影響を小さくし安全に避難できるように開発された補強方法です。
このSDUパネルは2枚の鋼板の間に板状のブチルゴム系の樹脂を強固に接着しているので、地震の揺れによって現れた鋼板の『しわ』により、粘弾性体が強制的に変形させられます。この変形により粘弾性体が動的な抵抗力やエネルギー吸収をすることにより建物の揺れを小さくするダンパーの役割をします。そして耐震+制振のダブル効果で建物の強度を上げるだけでなく建物に”ねばり”を持たせて揺れを吸収する耐震壁で、壁倍率4.2の国交省の認定を受けた優れものです。
詳しくは「自然&建築DsignBLOG」で
(記事:建築デザイン建匠 浪崎文彰)
by wakakenn
| 2011-11-19 17:02
| 建築雑学