2012年 04月 28日
第30回若建総会 <迎川記> |

ライトツアーから始まった勉強会も、もう30年か。
感慨深いものがある。
当時若い住宅設計者だった有志が集り、『若い建築家集団』を結成した。
お互いの設計した住宅を見ては、みんなで検討しあった。
河原の砂利でも、お互い切磋琢磨すれば宝石になると信じて。
メジャーな建築家の作品も数多く見たし話も聴いた。
建築に限らず、工芸やデザイン関係の会員も増えて来た。
また、勉強会を工芸やデザイン関係の方を講師に行う事も増えた。
僕が印象に残る見学会は、目神山のご自宅に石井修さんを訪ね、
目神山の住宅群からポートアイランドのシャルレ本社までご案内頂いた。
石井さんのご自宅の草の生えた屋根に腰掛けて、いろいろ話を伺った。
また勉強会では、目黒で歌舞伎の見方楽しみ方を教わったのが記憶に残る。
所沢のヤマハホールで連続勉強会を開催したり、
新宿のOZONEで若い建築家展も開催した。
河原の砂利が、宝石になったかどうかは皆さんの判断に任せるとして、
ここで多くの事を学び、多くの人に出会い、多くの人と仕事をしてきた。
若い時に素敵な仲間に出会えることは、その後の人生を豊かにすると実感。

いろいろな都合で『若い建築家集団』で予約して会場に行くと、
どうしたわけか、明らかに怪訝な顔をされる事が増えて来た。
世間の人に御心配をおかけしてもなんだから、
不本意ながら『若建』と名称を変えている。
という事で住宅建築家を目指す若者を募集しています。
住宅の様な個人事務所だと、なかなか世代を越えて交流する機会が少ない。
ましてや自分で事務所を開いた若者は、教わる場所が限られる。
30年前の僕達がそうであったように、勉強の機会に飢えていないか?
沢山の経験を積んだ先輩の話を聴く事も、勉強になると思う。
いつかまた、『若い建築家集団』と照れずに名乗れる日を夢見て。
by wakakenn
| 2012-04-28 15:50
| 例会等