2006年 08月 29日
自然素材の豊かな表情 “珪藻土トラバーチン仕上げ” |
珪藻土によるデザイン壁に包まれた極上の快適空間
天井高7メートル、目地のない石壁のような珪藻土の質感に生まれ変わりました。
既存は僅か5.5ミリのベニヤ下地でペンキ仕上げのリニューアル工事。
近年は、クライアントのニーズが多様になり新築に限らずリフォ-ムでも住まい手の個性に合った健康的で魅力的な珪藻土などの自然素材が求められています。
珪藻土 トラバーチン仕上げ
吸放湿性・脱臭性・保温、耐熱性・吸音性・有害物質の吸着、分解・・・等々、機能性豊かな自然素材として珪藻土はここ十数年で急激に広まりました。このように珪藻土は機能面だけでなく、コテ塗り、引き摺り、伏せ込み、掻き落とし等の仕上げ方によって様々な表情を醸し出してくれるとっても魅力的な健康建材です。
私は特に表面の質感に拘っています、というのも多くの珪藻土は表面にノロ(セメントに骨材をいれず水だけで練ったもの)がかぶったように皮膜で覆われたような質感になっているからです。樹脂が入っている場合は表面に樹脂成分が多くなり呼吸する機能を妨げてしまいます。
一口に珪藻土と言っても、販売する会社は40社を超えるとも言われ、珪藻土入りの別建材であったり合成樹脂を使っていて安全とはいえないものがあったりとその種類も様々です。このように表面に骨材が現れる製品はほとんどないので現場で伏せ込むようにしています。
既存のビニールクロスの上にも塗れる薄塗りの珪藻土などには樹脂で接着力を高め、決して健康に良いとはいえない製品も混在しています。見分け方はバーナーで炙ってみて煙が立ち上がれば樹脂が混入している疑いがあります。
トラバーチン仕上げという特殊なパターンで垂直に模様をつけていきます。
珪藻土そのものは機能性に優れているとはいえ、ヒビワレや剥離、キズがつき易く修復が難しいといった欠点もあります。
この欠点をカバーする目的で石灰や食品添加物のノリ、あるいは白セメントなどの固化剤を混入しています。メーカーは中々公表しませんが、この固化剤と珪藻土の配合比率によって当然、性能にも影響が出てくるわけです。
ここでは特殊なコテで引きずり中に混入された珪砂を転がしながらトラバーチンのような模様を作り出しています。凸凹の面をつくることで空気に触れる表面積も増やすことができます。
特に現場での技術的な対応で珪藻土の欠点をカバーすることが重要です。下地の構造体が動けば当然クラックができます、また木質系の下地に水分を加えれば乾燥する時に下地が変形します。こういった問題を最小限に食い止める為に、二重メタルラス貼りによる構造体からの分離やグラスファイバーメッシュ伏せ込み、下地シーラー処理や骨材の配合等の色々な工夫をして仕上げています。
更に金こてでヘッドカットをすることで品の良い平滑面が仕上がります。
続きは 自然・建築・DesignBLOGで
天井高7メートル、目地のない石壁のような珪藻土の質感に生まれ変わりました。
既存は僅か5.5ミリのベニヤ下地でペンキ仕上げのリニューアル工事。
近年は、クライアントのニーズが多様になり新築に限らずリフォ-ムでも住まい手の個性に合った健康的で魅力的な珪藻土などの自然素材が求められています。
珪藻土 トラバーチン仕上げ
吸放湿性・脱臭性・保温、耐熱性・吸音性・有害物質の吸着、分解・・・等々、機能性豊かな自然素材として珪藻土はここ十数年で急激に広まりました。このように珪藻土は機能面だけでなく、コテ塗り、引き摺り、伏せ込み、掻き落とし等の仕上げ方によって様々な表情を醸し出してくれるとっても魅力的な健康建材です。
私は特に表面の質感に拘っています、というのも多くの珪藻土は表面にノロ(セメントに骨材をいれず水だけで練ったもの)がかぶったように皮膜で覆われたような質感になっているからです。樹脂が入っている場合は表面に樹脂成分が多くなり呼吸する機能を妨げてしまいます。
一口に珪藻土と言っても、販売する会社は40社を超えるとも言われ、珪藻土入りの別建材であったり合成樹脂を使っていて安全とはいえないものがあったりとその種類も様々です。このように表面に骨材が現れる製品はほとんどないので現場で伏せ込むようにしています。
既存のビニールクロスの上にも塗れる薄塗りの珪藻土などには樹脂で接着力を高め、決して健康に良いとはいえない製品も混在しています。見分け方はバーナーで炙ってみて煙が立ち上がれば樹脂が混入している疑いがあります。
トラバーチン仕上げという特殊なパターンで垂直に模様をつけていきます。
珪藻土そのものは機能性に優れているとはいえ、ヒビワレや剥離、キズがつき易く修復が難しいといった欠点もあります。
この欠点をカバーする目的で石灰や食品添加物のノリ、あるいは白セメントなどの固化剤を混入しています。メーカーは中々公表しませんが、この固化剤と珪藻土の配合比率によって当然、性能にも影響が出てくるわけです。
ここでは特殊なコテで引きずり中に混入された珪砂を転がしながらトラバーチンのような模様を作り出しています。凸凹の面をつくることで空気に触れる表面積も増やすことができます。
特に現場での技術的な対応で珪藻土の欠点をカバーすることが重要です。下地の構造体が動けば当然クラックができます、また木質系の下地に水分を加えれば乾燥する時に下地が変形します。こういった問題を最小限に食い止める為に、二重メタルラス貼りによる構造体からの分離やグラスファイバーメッシュ伏せ込み、下地シーラー処理や骨材の配合等の色々な工夫をして仕上げています。
更に金こてでヘッドカットをすることで品の良い平滑面が仕上がります。
続きは 自然・建築・DesignBLOGで
by wakakenn
| 2006-08-29 17:37
| 建築雑学