2007年 03月 03日
大徳寺 真珠庵 迎川利夫 |
のぞみは10時04分に定刻通り京都駅に到着。
こんな早く京都に来たのには理由がある。
天野さんから、現在大徳寺の真珠庵が公開されているという話を伺ったから。
そして、真珠庵には『吉村障子』の原型があると説明された。
そうとなれば、もう寝てなんかいられないということで、昼飯前の見学に駆けつけた。
庭の綺麗なお寺が集まっている楽しいところ。
一つ一つ覗いていたら、1日かかっても足りないというぐらいだ。
真珠庵は普段は入れないのだが、今月中旬まで特別公開中。
期待に胸膨らませながら門をくぐる。
桟の間が細かすぎて、和風色が出過ぎている・・・ちょっと違うなと感じる。
框は非常に細いとはいえ、やはり桟の見附寸法より少し大きい。
そして、奥行きも少し大きいので、面一にはなっていない。
桟はそれぞれ細かく面取りしてあり、交差部ではいちいちそれを埋めてある。
こんな手間をかけなくても、もっとシンプルな方が美しいのにと思う。
もしかしたらヒントにはなったかもしれないが、僕には全く別物のように見える。
ちょっと期待はずれだったが、吉村障子の単純化された美しさを再認識させていただいた。
せっかく真珠庵を見学したのだから、ちょっとレポートしよう。
と言っても、ここは写真撮影禁止で、荷物はみんな預けられてしまうので写真はない。
大徳寺と言えば、一休和尚で有名で、日本最古の障壁画がある。
かなり退色が進んでいて、ちょっと絵柄が見えにくいものもあるが、和紙のすばらしさを感じる。
『七五三の庭』が有名と勉強して行ったが、それらしきものが見当たらない。
竜安寺の石庭とまでは言わないものの、それに近いものを想像していたから見つからない。
よく見ると、縁側前の露地のようなところに、石が七つ・五つ・三つと置かれている。
確かにじっと見ていると、それぞれ実に絶妙なバランスで構成されている。
しかしそれにしても・・・いかにも小さい。
もうひとつの期待が、茶室・庭玉軒で二畳台目下座床の席。
塀で囲まれた内露地からアプローチする、にじり口のない茶室。
非常に窓が多く、低く抑えられた席に無限の宇宙を感じる。
とても心地よい空間を体感。
そんなこんなで、真珠庵を後にした。
by wakakenn
| 2007-03-03 17:14
| 社寺仏閣