寿司カウンターといえば桧ですね、一般的にはおとなしい柾目の板を使用するところですが、あえて三喜平では動きを感じる美しい板目を採用し、建築家集団 若建の木工芸家:
富田ウッドワーカーさんにお願いしました。
この桧の板目のカウンターは見た目の美しさだけでなく肌触りや香りにも独特の味わいがあります。
そして今回は埼玉県飯能市を中心に300年以上の歴史を持つ西川林業地の” 西川材” を採用し、原木の状態から質の高い板目板を取り置きしてもらいました。
江戸時代、この地域から筏を使い木材を江戸へ運びました。江戸の西の川から木材が運ばれたこともあり「西川材」と呼ばれるようになりました。
入隅を造らず常に清潔な雰囲気を感じるように、カウンターの細部の収まりにも拘り、アール面で一枚板を削り出したように収めています。
とかく寿司屋のカウンターは厚く見せたがる傾向がありますが、ここでは厚みのあるカウンターの下端を斜めにカットし、敢えて薄く見せることでシャープな雰囲気を醸し出しています。
桧にはいろいろな魅力がありますが、柔らかく滑らかな肌触りもその一つ。
樹齢80年を超える桧の板目は、見た目の美しさだけでなく香りや、きめの細かい肌触りなどの質感も最高級品です。
このカウンターは以前にご紹介した
スチールのカウンターに繋がります。カウンター奥の立ち上がりも自然に無くなるようにS字カーブで現場加工してもらいました、ここまでくると木工アートです、富田さんに感謝!
とてもキメが細かく、研磨してオイルで仕上げた木肌は温かみのあるすべすべとした仕上がりになります。赤ちゃんの肌のようになめらかなのでお店に行かれたら、ぜひスリスリしてみてください。
塗装は被膜を造らず体にやさしいオスモなので安心です。オスモはひまわり油、大豆油、アザミ油、といった自然の植物油と植物ワックスからできているのでとても体に優しい塗料です。
二次会はぜひ店の奥のバーカウンターで・・・桧のバーカウンターなんてめったにお目にかかれません、スリスリしながら味わうお酒はまた格別です!
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建築デザイン建匠 浪崎記 )